カテゴリー ‘歴史認識’ のアーカイブ
徒然なるままに

未来志向の前提条件

日韓関係で個人的に印象深いのは、1998年日本が小渕首相の時代に、韓国の金大中大統領が来日し、日本の国会で演説を行ったことである。過去の不幸な関係を乗り越え、「未来志向」の二国間関係が形成される時代に入ったように思えた瞬間だった。当時は2 ...

読売にも波及する反知性主義

読売新聞の1面に「編集手帳」と称する朝日新聞の「天声人語」に該当する看板コラムがある。本日付の同欄で佐渡金山の強制労働問題に言及し、「韓国の主張は事実に反しており、受け入れられない」と書いているのを見て驚いた。なぜならこれは安倍晋三元首相 ...

南京事件に見る櫻井よしこ、百田尚樹、有本香らのレベル

一昨日の毎日新聞のデジタル版に、ベストセラーとなった『日本国紀』の中で、南京大虐殺を否定するお決まりの使い古しのデマについて、その内容を詳細に分析する記事が出ていた。この問題はすでに歴史学会では決着のついた問題だ。なぜなら当時、南京で実際 ...

プーチン誤算であぶり出された日本の病巣

プーチン大統領は隣国を見下し、侮っていた。攻めれば2日でカタがつくと思って攻め込んだはいいものの、自分の思い通りにはいかなかった。このまま泥沼になる可能性がある。これは旧日本軍が中国に攻め込んだ時とよく似ている。軍事的に優位に立つと「過信 ...

歴史を商売道具にする新聞

昔、戦争をすると新聞が売れた。そのため新聞は戦争を煽る道具と化した反省がある。明治から昭和にかけての日本の新聞メディアの大きな反省点だ。戦後75年以上すぎるいまは、特段、戦争そのものはないものの、過去の歴史を都合よく捻じ曲げ、国民の愛国感 ...

秩序崩壊後の言論文壇界

ジャーナリズムの世界では誤報を打てば大きな信用失墜を招く。まして意図的な虚報となればその人はジャーナリスト生命を失うのが通例だ。だがこれは秩序が機能している社会での話。そのような土壌がそもそも崩壊した世界では、通例の淘汰も行なわれにくくな ...