カテゴリー ‘ノンフィクション’ のアーカイブ
徒然なるままに

仕事を成り立たせる3本のテーマ

20年以上前、私が記者団体の事務局をしていたころ、あるノンフィクション作家が次のように語っていたのを覚えている。「ノンフィクションなどを書いて仕事として成立させていくには専門のテーマが3つは必要になる」。職業として生活を成り立たせるには最 ...

予断と修正

しばしば「白紙で取材する」などの言葉が聞かれることがある。だが逆に「取材に際して予断を持て」と力説していたのは私が若いころ接触した在りし日の元祖ルポライター竹中労(1928-1991)である。ただしそれは取材によって修正されることが前提と ...

今月末に出る新著について

2冊目のノンフィクションを書きました。書籍としては2年ぶりの発刊となります。タイトルは『実録・白鳥事件』――。副題は「51年綱領に殉じた男たち」となっています。タイトルは著者である私の提案、副題は相当に悩んだ結果、編集部で付けてくれました ...

劣化した文章の『尖閣1945』

小生の文章の師・大隈秀夫は“文章の直し屋”の異名をとる文章指導の大家として知られていた。ロングセラー本『文章の実習』(日本エディタースクール出版部)はマスコミ受験を志した人なら一度は手に取った向きも多いはずだ。その師匠は文章指導において幾 ...

プロパガンダ作品の限界

『38度線の北』は北朝鮮のプラスの側面を集めたプロパガンダ作品(翼賛本)として知られている。発刊されたのは1959(昭和34)年4月。日本共産党員(当時)の寺尾五郎が北朝鮮訪問の見聞記などをもとに、社会主義国・北朝鮮のバラ色の世界を描き、 ...

ノンフィクションの予断と修正

まだ20歳そこそこの学生時代、ルポライター竹中労氏のルポルタージュ研究会に何度か足を運んだことがあった。幾つかのフレーズを覚えている中で、「予断は取材によって修正される」というものがある。例えていえば、ある事件の取材をする。取材者は限られ ...