フリーライターは最低3つの専門分野をもっていないと食っていけないとはしばしば業界内で指摘されることだ。もっとも時期によって追いかけるテーマも変わってくるという面はあるが、現在の自分に当てはめると、「日本共産党」「沖縄空手」「右派の動向」といった3分野に集約されるのかもしれない。このうち、冒頭の「日本共産党」は近年党勢が右肩下がりになっており、ニュースバリューが格段に落ちているのが現状だ。最近も朝日新聞で各党を並べた中に同党が入っていなかったとのことで抗議騒動が起きていたようだが、影響力が落ちればそのようなことも当然起きるだろう。同党のニュース価値が落ちれば落ちるほど、私の商売の一角も価値が低くなるということがいえるが、私はそれほど心配していない面がある。取材を通して日本共産党から学んだ同党の体質は、そのままお隣の中国共産党ともまったくの同一のものと思えるからだ。もっともこの場合、中国共産党を直接批判するというより、隣国とどのように賢く付き合っていけばいいかという大きな参考にできるという意味だ。なぜなら両共産党とも出自は全く同じで、育った場所が異なるだけの真正の「兄弟」にほかならないからだ。体質はまったく同一と私は感じている。というわけでフリーライターは多くの引き出しを持っていたほうが仕事にはプラスになる。個人的には今後は「評伝作家」の方向を考えている。