割り切り型と優柔不断型

トップリーダーは常に決断をしなければならない。そのとき人間の資質が決断に影響を与える。スパッと真剣で斬るように決断できるリーダーもいれば、しばしば熟慮し判断を先延ばすパターンもある。石破首相は明らかに後者だ。一方で小泉純一郎・安倍晋三元首相は前者のタイプだった。どちらがいいかは簡単にはいえないが、有権者には前者のほうがわかりやすい。前者の典型でもあった小泉元首相は石破現首相にいざとなったら思い切って衆院解散して信を問えと指南したようだが、石破首相はもともとスパッとタイプではない。はたして決断できるかどうか。問題は幹事長だけでなく、党4役全員が辞意を表明したことである。それでも解散する「胆力」が残っているかどうか。来週月曜の総裁選前倒しが過半数を占めれば、自民党初の“リコール首相”の烙印を押されることにつながる。その勝負に敢えて打って出るのか。いずれにせよ、首相の80年見解も発出されないまま任期終了する可能性が出てきた。そうなるとすれば、これは優柔不断型リーダーの結末といえる。

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