勘違いする門脇護

維新が定数削減で目くらまし戦略をとったことにより、「その打撃を受けるのは公明党」などと躍起になってYoutubeで叫んでいる門田隆将のような姿を見ると、わかっていないなあという気がしてならない。なぜならこの問題で打撃を受けるのは公明党というよりも、本質的には「少数の民意」にほかならないからだ。政党ではより弱小政党である参政党、日本保守党のほうが打撃は大きいのであり、公明党と同様に日本共産党も一定の打撃を受ける。むしろ公明党としては、もともとあった衆院小選挙区からの撤退路線、さらには衆院からの撤退路線に近づく話で、会員にとってはほとんど無関係の事柄だ。むしろ各小選挙区ごとに1~2万あるとされる「潜在的な票」をいかようにでも行使することが可能で、そのことのほうがむしろ為政者にとっては脅威のはずだ。高市政権が長続きするためには公明党に戻ってきてもらう以外に実際には方法がなく、高市氏の取り巻きが「すべての小選挙区に(公明党の)対立候補を立てる」などと言っている以上は、この政権が長続きする可能性は極めて低いと言わざるをえない。外野がせいぜい発足当初の喜びを表明するのは自由だが、実際に何をなせるかとすれば、重要政策におけるキャスティングボートはやはり公明党が持ち続ける構造に変化はない。高市氏がそのことを分かった上で現実的な対応をとるかどうかを、一部の関係者はじっくりと見ているにちがいない。むしろ公明党にとっては「相手の出方」を見極めればいいだけの話で、実際はどちらでもいいのだ。

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