民主主義社会は決められたルールのもとで行われる。事実上の首相を選ぶ自民党総裁選において、ルールに違反し、いかさま行為で勝つ候補者が生まれればそれは当然ながら民主主義の破壊につながる。そんな事態が本日付各紙で散見された。高市早苗候補が一人だけ全国の党員らに大量送付したとされる政策リーフレットのことである。この文書を受け取った各地の党員はパンフレットを目にし、「地元の国会議員が高市氏支持だと受け止める事例が相次いでいる」(読売)という。このようなルール無視の勝ち方で決戦投票に残ってもいいのかといった意見も出ているようだ。自民党では幹事長(暫定的に現在は岸田首相)、総務会長、政調会長、選対委員長の4役で協議し、高市氏に対し「毅然とした対応が必要」(同)との考えで一致したという。これにより、私は仮に同女が決戦投票に残ったとしても、ルール違反として“除外”される可能性が高まったと見る。仮にこのような違反行為で勝ったところで、その風評はずっとついて回るからだ。首相の要件を欠いた行為として本人は反省し再チャレンジすべきだ。