壮年と婦人

一般的に男性脳は論理的であり、女性脳は感情的な傾向をもつ。ごく大雑把な括り方として、このような趣旨の表現がある。もちろん個人的レベルでの例外は多々みられるが、概括的な捉え方としては私も納得できるものだ。なぜこんなことを書き出したかといえば、「風見鶏」という本日付日経コラムで、次期戦闘機輸出を「容認」する党派別における割合が、自民党62%、公明党56%と「大差はなかった」と書かれていたからだ。もちろんこの公明党の数字は「きちんと歯止めをかけた」とする党側の主張を踏まえた上での支持者の数字であろう。私の知る限り、この問題で懸念をもつ多くは壮年と見られる。理由は冒頭の脳の特性の違いから生まれる影響が大きいと考えている。公明党支持者である婦人層は基本的には同党を信頼しており、党がそういうのだから間違いないだろうと一般的に考えるのが通例だ(もちろん例外は存在する)。一方、壮年は論理的に物事を考える傾向が強いので、少しでも拡大を容認すればそのままずるずるとなし崩しにされることに変わりはないと考える人が一定程度いる。どちらが正しいとは一概にいえないかもしれない。政治はすべて最終的には結果オーライの世界だ。だが「多様性は力」という観点からいえば、両方が必要ということはいえる。そうした性差の違いが社会の活力として生かされていない最たる場所は日本の国会だ。国会議員における女性議員の比率はわずか10%台。この点では、日本は明らかに「後進国」にとどまる。

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