しんぶん赤旗の価値と日共の限界

しんぶん赤旗日曜版が「桜を見る会」の問題をスクープしたことで、本年度のJCJ賞を受賞したことが報じられている。本日付日刊紙のしんぶん赤旗に日曜版編集長の受賞のスピーチが掲載されているが、この編集長とは一度だけ面識がある。いま話題になっている日本学術会議の任免拒否問題も、最初にスクープしたのは日刊紙のしんぶん赤旗という。これだけ見ると、日本共産党は政権批判に熱心で、不正に対して熱心に改革を行う「清潔な党」というイメージに結びつきがちだが、短絡的な理解は禁物だ。問題は彼らの不正批判に一定の評価はできるものの、その先にある「大きな目的」には疑問符がついてまわることだ。現在、同党は「政権奪取」を声高に謳う。政権を「うばいとる」と明言しているわけだが、その同党の中枢では民主主義は機能しておらず、独裁運営がまかりとおっていることはしばしば指摘されることだ。彼らの民主主義は「擬制」した民主主義であって、民主主義そのものでないところが、心ある人びとが疑問符をつける本質的な意味合いである。とはいえ、しんぶん赤旗が政権の不正や腐敗を暴き、社会問題化する行為は、社会を清浄化させる意味で評価する。すでに政権の御用機関や御用作家、御用記者になりさがった面々が目に余る昨今、その役割を過小評価するつもりはない。

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