偽物がもてはやされた時代

安倍一強時代の負の遺産は、周辺の安倍シンパの動向だろう。特に右派論壇誌と称される赤色のけばけばしい月刊誌によって持ち上げられてきたのが、百田尚樹・有本香・門田隆将の3人である。いずれも現在、50万人以上のX(旧ツイッター)フォロワー数をもち、産経新聞発行の夕刊フジなどが大きく取り上げてきた。だがここに来て、局面は変わりつつある。百田と有本は昨年のLGBT理解増進法の成立に反発して自ら「日本保守党」と題する政治団体を結成。50万フォロワーをてこに党員を集め、その金集めぶりが注目された。だがこの団体も初めての国政候補者が衆院補選で惨敗し、次の都知事選挙には候補を出すことすらできず、急速に勢いを失いつつある。一方の門田はLGBT理解増進法に明確に“賛成”した高市早苗を日本会議とともに熱烈支援し、全国でダブル講演の「シノギ」を続けている。ジャーナリストを称する者が明確な政治活動を行っているのは、明らかに越権行動に映る。門田はこれらの講演でいくらの講演料を得たのか、情報公開すべきだろう。そうでなければ「ジャーナリスト」の看板を下ろし、「(極右)活動家」あるいは「パフォーマー」とその肩書きを変更すべきだ。

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