東村山陰謀論裁判

西東京市議の長井秀和が2022年12月、自身の選挙演説で1995年に発生した東村山市議転落死事件をあたかも殺人事件であるかのように吹聴した陰謀論をめぐる名誉毀損裁判で、2月20日、東京地裁で弁論準備手続きが行われ、原告創価学会側が準備書面を提出した。ただしわずか2ページの簡潔な内容で、すでに原告・被告双方の書面のやり取りが出尽くしつつある感がある。次回4月22日の期日までに、被告側が反論の書面を提出する段取りとなっている。以下は別の名誉毀損裁判の例だが、産経新聞にコラムを執筆掲載した門田隆将(本名・門脇護)が立憲民主の小西・杉尾両議員に訴えられて1審・2審で産経・門田側が敗訴している裁判で、1審で当事者の尋問は行なわれなかった。門田が2人の議員が財務省官僚を「吊るし上げ」た翌日に近畿財務局職員が自殺したように読み取れる書き方をしていたため、門田は産経と連帯して220万円の賠償をこの裁判で命じられている。現在産経側が上告したことで最高裁にかかっているが、このとき1審の裁判長は「吊るし上げ」というキーワードをもとに「判例に基づく判断を行う」と述べて尋問なしに結審した。同様に東村山陰謀論裁判でも、長井秀和が「これはもう他殺ですよ」「要は簡単にいうと持ち上げて落とそうとした人がいたということでございます」「こういうことをですね。平気で行ってきたのが創価学会でございます」などと演説した内容について、裁判所が判例に基づいて判断を行えば済むのかもしれない。いずれにせよそろそろ結審となるのか、尋問に入るのかを迫られる局面と見られる。

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