中東で問われる日本の人道的対応

日本で日刊の政党機関紙は2つしかない。いずれも毎日愛読している者だが、昨日付の「公明新聞」が一つの面を使って「UNRWA ハマスへの関与は本当か」の解説記事を掲載した。いうまでもなく、イスラエルに先制攻撃をしかけたハマスに、現地の国連関係者が関与していたとイスラエル側が主張している問題で、調査中のため、各国政府がUNRWA(アンルワ、ウンルワ)への資金提供を停止している状態にある。日本政府もこの動きに追随している。公明新聞の解説記事はその疑惑に疑問を呈し、資金拠出を行わないと罪のない多くのパレスチナ住民が飢え死にしかねない実態を指摘している。ひるがえって本日付の「しんぶん赤旗」も社説の欄でこの問題を取り上げ、「難民支援拠出停止 ガザ住民の命奪う暴挙撤回を」と主張した。世間的には“犬猿の仲”とされる両党の機関紙が同じ方向の主張を行った事実は興味深い。与野党双方から、日本政府は「人道的対応をせよ」と突きつけられているに等しい。岸田首相と上川大臣は米国の意向に追随することなく、日本独自の理念で行動してほしい。

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