ウクライナ戦争が始まって3年となる朝を迎えた。本日付日経報道によると、ウクライナのゼレンスキー大統領は23日記者会見を開き、「自国に平和がもたらされるのであれば、大統領を辞任する用意がある」と述べたという。さらに自身の大統領職を「NATOへの加盟と交換してもいい」とも語ったという。アメリカのトランプ大統領から19日「選挙なき独裁者」と批判されたことを受けた言葉とも見られるが、ロシア侵攻の再発防止が最優先されるウクライナにとって、NATO加盟はその目的を担保するための最大の悲願ともいえる。ウクライナも中東もアメリカ指導者の現状も、すべては「人間の業」という範疇に含まれる。善性も悪性も併せ持つ人間という名の脊椎動物の集団にとって、その精神性発現のあり方が問われ続けている。戦争は当然ながら、人間の悪性に基づく行為だ。その全体のベクトルを大きく善性の方向に転換し、推進するための主体はやはり思想であり、その意味でも宗教の役割は大きい。