アメリカの連邦議会議事堂に暴徒が押しかけ違法占拠した1月6日から4年後の朝を迎える。当時のトランプ大統領が選挙で敗北したことを受け入れず、「選挙が盗まれた」などと根拠のない言いがかりを発信し続け、扇動された群衆らが議事堂に押し入り、警察官など5人が死亡した未曾有の出来事を指す。それがアメリカという民主主義を先導してきたはずの国の中心で起きたことに世界中が衝撃を受けた。仮に日本で同じことが起きたと仮定する。先の10月の総選挙で自民が敗北したが、その選挙結果を認められないとして、同党が同じことを行なったらどうなるか。およそ今の日本でそのようなことが受け入れられるとは思われない。扇動した人間は重罪に当たることが常識で考えられる。当時のトランプの言動を擁護した日本の文化人には、百田尚樹・有本香・門田隆将といった面々が存在する。先の2人は日本保守党という名の政治団体を立ち上げ、現在、国会議員3人が存在する「政党」になっている。とはいえ、昨年の東京15区補選で立候補した女性は百田・有本に反旗を翻し、同党の実情を連日ネットで発信しているので、2人は手を焼いて提訴する構えすら行っている「内ゲバ」の様相ぶりだ。この日本保守党を支援してきたのが先の門田隆将だが、同党国会議員の一人は自民党の高市早苗の夫は「親中の人物」と述べ、なぜこんな人間と結婚したのかなどとネットで発信していた。にもかかわらず、高市応援団の筆頭を自負するはずの門田は、抗議の一言も発しない。なぜこんな奇妙はことが起きているのだろうか。はっきりいえることは、彼らは信念に基づいて行動しているようにカムフラージュしながら、実体はそうではないという現実だろう。所詮は金とその場しのぎの人気取りで結び付いているだけの「関係」であり、そこに普遍的な理念や志といったものは存在しない。結論するに、「烏合の集団」ということにすぎない。