ウソばかりで政権入りめざす日本共産党(下)

日本共産党はこの4月の統一地方選挙において地方議員120人以上を減らす結果となった。現在の地方議員の数が2700人なので、それなりの比率といえよう。内訳は都道府県議12人減、政令市議21人減、東京区議21人減、一般市議55人減、町村議14人減というものだ。最新の『しんぶん赤旗日曜版』では、「前進への足がかり 夏の参院選で躍進めざす」などと強がっているが、統一地方選挙の後半戦だけでも、169人の候補者が落選している。消費税増税など有利な政治状況を持ちながら、有権者の日本共産党への期待は高まっていないことが明らかになった選挙だったといえよう。 今回、同党は国政選挙である衆院大阪12区補選で、自党の現職議員を辞任させ、無所属で出馬させるという離れ技も演じた。「共産入り野党連合」構想の動きが停滞していることに業を煮やし、自ら積極的に動いた構図だったが、結果は散々たるものだった。「『野党共闘』なぜ惨敗?」の記事を掲載した4月25日付の東京新聞「こちら特報部」は、その原因として「宮本さんの選挙運動で動いていたのは、共産の人たちばかりに見えた」とのコメントを紹介している。多くの野党関係者が応援してくれたと一定の野党共闘をアピールしながらも、その中身は、「共産丸抱え選挙」であった事実を指摘している。 安倍政治の反動として生じた「容共」野党連合構想。これまで非自民・非共産の旗を93年以来振り続けてきた小沢一郎氏が、やむにやまれず共産容認の野党連合に方針転換、同党にとっては「棚からボタ餅」の事態に映っている。そうした稀に見るチャンスにじっとしていられなくなったのが大阪12区の選挙だった。政権入りの初めてのチャンスをモノにしたいと、焦った同党の打った手は功を奏さなかった。

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