ジャーナリストの最大使命

昨日付の朝日新聞夕刊にジャーナリストの野中章弘さんの大きな記事が出ていた。アジアプレスインターナショナル代表として、日本のフリーランスのビデオジャーナリストの道を切り拓いてきた人である。すでに退職しているようだが、近年は早稲田大学でも教えていた。この記事によると、野中氏はジャーナリズムの最大の使命として「戦争と差別に反対すること」と端的に指摘している。ほんとうにその通りだと心の底から同意できる。一方、「権力者と一体化するジャーナリストは、有害ですらある」。この文字を読んだとき私がすぐに思い浮かんだのは産経の阿比留瑠比記者だ。彼は安倍晋三という権力者と一心同体の心情を今も隠すことがない。だがそれはジャーナリズムの本質と役割を放棄した姿ということになるが、その結論に私は賛同する。ともあれ、ジャーナリズムは民主主義とは不可分一体の相関関係にある。ジャーナリズムが機能している社会は、健全な民主主義社会を形成する。いわば人間にとっての空気のような存在で、空気がよどめば人びとの健康は悪影響を受ける。その意味で、ジャーナリズムの役割を体現するジャーナリストは、一人ひとりが公益性の高い存在である。

https://www.asahi.com/articles/DA3S15922635.html

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