地球温暖化の行方を左右する日中

7年ほど前、南京事件の調査で中国の地方都市を訪問した際、バイクタクシーに乗る機会があった。原付仕様のバイクの後ろに乗せてもらい、2人乗りでホテルまで送ってもらったが、そのときエンジン音がまったく違うのが気になった。本日付日経に英エコノミストの翻訳記事「中国、温暖化阻止に貢献できるか」が掲載されている。それによると、「中国は今や世界の温暖化ガスの4分の1超を毎年排出」しており、これは「(世界)2位の米国の約2倍にのぼる」。そのため世界の温暖化のゆくえは「中国に大きくかかっている」という内容だ。中国は、世界最大の突出した温暖化ガス排出国ながら、その一方で再生可能エネルギーでも顕著なてこ入れを図っており、風力・太陽光の発電容量は「世界全体の約3分の1を占める」。その意味では「中国はグリーンエネルギー技術をけん引している」側面があることも確かだ。冒頭のバイクタクシーはガソリンではなく、電気で充電して走るバイクだったからこそ、エンジン音が日本のものとはまったく異なっていたことは明らかだ。いずれにせよ、世界最大の温暖化ガス排出国である中国と、世界5位の排出国の日本とが、この分野で協力し合い、世界をリードする形がとれれば、それらの行動が「地球益」としての貢献になることは明らかだ。

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