札幌法務局から「人権侵犯」を認定されたばかりの靖国派議員の最右翼・杉田水脈代議士が自民党の環境部会長代理に起用される方向であることが本日付朝日で報道されていた。もともとは外務部会長代理の予定だったが、批判が強まり、当たり障りのない環境部会に変わったということのようだ。もともと安倍元首相が一本釣りして自民党に引っ張った人物だけに、歴史観はウリ二つで、極端な大日本帝国主義の思想の持ち主だ。ことしになっても従軍慰安婦問題などを研究する女性たちに「国益に反する研究」「反日活動」などとツイッター上で批判したことが原因で大阪高裁で損害賠償を命じる判決が言い渡されている、いわばいわくつきの人物。現在の自民党は安倍派が多数を占めるため、強力な派閥基盤をもたない岸田首相は安倍派の一員たる杉田氏に厳正な措置を取れない状態にあるように見える。要するに怖いのだ。同様に、連立を組む公明党も、触りたくない案件のように見える。だが、レッキとした「人種差別主義者」が与党内に存在し、数々の問題発言だけでなく、民事裁判でもそのヘイト発言が損害賠償を命じられ、かつまた政府機関の一部である法務局から「人権侵害議員」の烙印を押されている人間を、これ以上放置する態度は許されない。次の選挙で公認しないことこそが日本社会のためであり、安倍政治の悪しき残滓を、この際きっぱりと洗い流すべきだ。