101年も政権参画できない政党

昨日付朝日新聞夕刊に「101年の歴史に幕」という見出しが出ていた。1922年2月に創刊された「週刊朝日」がことし5月に発行を終えたことを伝える記事だったが、私は同じ1922年に創立されてことしで101年の歴史となる政党のほうを思い浮かべたからだ。日本共産党は日本の国内政党の中では最長の歴史をもつ政党だが、これまで国政において一度も政権に入ったことがない。これはまったくもって自慢できない事実だ。一方で今後もその「見込み」はないと思われる。100年前、あるいは50年前ならいざ知らず、すでに「共産主義の実験」が世界中で大失敗に終わり、いまも同じことを主張している同党に新鮮味も説得力も感じられないからだ。その結果、政権交代しやすい選挙制度にしようということで約30年前につくられた現在の衆議院の制度も、有効に機能していない。要するに野党各党が、普通の政党とは異なる共産主義政党とは大同団結することができず、政権交代の障害となっているのが日本共産党の現実だからだ。政権交代を2度なしとげた小沢一郎氏もそのことを知悉した上で、同党に共産主義の旗を降ろすように説得したことがあったというが、同党は頑なにその働きかけを拒んできた。同党の出自からして明確な兄弟政党は中国共産党だが、いまも日本共産党と同じように「民主集中制」を党の規約に明文規定として持つ。日本共産党が女性党首を抱えるなどすれば一時的な刷新感は生まれるかもしれないが、それはあくまで一時的なもので、本質的な変化とはならない。本質的に生まれ変わるためには、共産主義の理想を潔くきっぱりと捨てて「ふつうの政党」になることが、日本の政治・社会にとってプラスとなる。

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