東村山の構図15 3つセットの事件

東村山市議の「ためらい自殺」を教団による謀略という結果に偽装したかった矢野穂積は、転落死事件をことさら独立したものにしようと企図した。そのため事件の前段であった「万引き事件」についても人違いなどといってことさらに「切り離そう」と画策した。だが「転落死」事件は「議席譲渡」「万引き」事件と3つセットで初めて成り立ったものであり、より厳密にいえば、「万引き」と「転落死」の間には、「アリバイ工作」が入る。

もともと3つセットとして発生した「転落死」事件は、市議会選挙で初当選した朝木直子が「議席譲渡」したことから始まった。議席譲渡されてまもない矢野穂積と、朝木明代が議員控室で大喧嘩する様子を目にした人から話を聞いたことがある。要するに時にふれて2人は感情を激しく爆発し合う関係にあった。そうしたストレスが、明代の「万引き」行為を誘発したと考えるのは自然だ。そして運悪く、市議会議員の万引き行為は世に知れることになった。そのとき「アリバイ工作」(=アリバイを捏造して罪を逃れようと画策する行為)を主導したのは矢野穂積だった。何より、「草の根」会派の清潔イメージを失う事態を恐れたのだろう。矢野と朝木明代は弁護士のもとに、万引き事件について相談に行った。相談時間はゆうに2時間以上におよんでいる。「転落」事件は、まさにその日の夜に発生したものだった。相談が終わってわずか5~6時間しかたっていない。

朝木明代は事態の深刻さに深い憂いを感じた。矢野は明代を激しく攻め立てたはずだ。この万引き行為がなければ「草の根」の危機的事態に及んでいなかったことは明らかだったからだ。「死んで詫びろ」「そうすればすべて解決する」。矢野が明代にその種の感情を直接的にぶつけたと推測するのは、彼の人格特性もさることながら状況や経緯を踏まえてのものである。

これらの3つの出来事をセットにして、初めて「転落死」の真相は浮き彫りになる。つまりはもともとの責任は、議席譲渡した朝木直子(現職の市議会議員)にこそあった。

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