「本尊候補」とは何物ぞや?

会社の創業者である会長が在日コリアンを公然と侮蔑することで有名な民族差別会社DHC。その問題会社が提供する「虎ノ門ニュース」という名の右派系ネット番組がある。そこに本日、門田隆将こと門脇護が「元統一教会と創価学会」と題する回に出演していた。旧統一教会に創価学会を同一視させようと躍起になる姿はいつ見ても滑稽だったが、門田はそこでしたり顔でこう解説していた。「創価学会員の候補を本尊候補といいまして…」。自民党候補など他党候補を応援するのに対し、教団会員の候補者の場合は「本尊候補」というと説明していた。私はこの教団に接してすでに30年以上すぎるが、このような言葉を一度も耳にしたことがない。もちろん文献で読んだ記憶もない。ためしにもっと古い知人に確認してみたが「そんな言葉はない」と一喝された。要するに、事実に基づかないことをこのように平気で述べる御仁が門田隆将こと門脇護という名の「デマ屋」なのである。世間では旧統一教会と自民党議員らの関係を問題として取り上げ、カルトとして創価学会も同一の俎上に乗せるような風潮もあるが、同じ宗教という枠組みだからといって同一視するのは、同じ政党という枠組みで自民党と共産党を同一視するようなものである(ここではどちらがよいかを主張しているわけではなく、まったく「別物」という趣旨である)。問題となっているのは団体がもつ「反社会性」であり、「宗教団体」という形そのものではない。元統一教会は宗教と言うぬいぐるみをかぶった「反社会団体」として知られ、そうした存在を合法化すべく、名称変更に応じたのが、現在の安倍派の幹部議員であったという事実が明らかになっている。しかもそれは安倍政権時代に行われた。「稀代のデマ屋」門田隆将の「統一教会の天敵が安倍さんだった」との同番組での主張も、事実に基づかない。「デマ屋」はどこまでいっても「デマ屋」のままのようだ。

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