テレビと冷蔵庫の戦い

ときどきおやと思わせる内容が載るのは日本経済新聞に掲載される匿名執筆者持ち回りのコラム「大機小機」だ。本日付の「冷蔵庫はテレビに勝てるか」とのタイトルに、最初は“三種の神器”に関するものかと連想したがまったく違った。テレビは政府広報のプロパガンダを象徴し、冷蔵庫は人びとの生活を意味する。人びとは冷蔵庫に食べ物が入っている間はテレビの言うことを信用するが、冷蔵庫の中身が乏しくなると、政府のプロパガンダに疑いを持ちだすと説明する。言い得て妙な例えだ。中国・上海ではゼロコロナ政策によるロックダウンで1カ月以上も自由行動が制限され、食品流通も滞り、冷蔵庫の中身が空っぽの画像が多く発信されている。不満の蓄積がはんぱない状態だ。同じことは今後のロシアにも当てはまる。経済制裁が続き人びとの暮らしが苦しくなると、上記の法則が当てはまる事態に発展するとの見方だ。この場合、テレビは政治指導者を、冷蔵庫は民衆を意味する。人びとの生活を破壊する政治指導者は長持ちせず、冷蔵庫には勝てないことを示唆している。

冷蔵庫はテレビに勝てるか: 日本経済新聞 (nikkei.com)

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