コピペ作品で山本七平賞

昨日は日航機墜落事故から36年の日ということで、その関連のニュースが多かった。この事件を利用してノンフィクション作品を上梓し、盗用事件で断罪されたのがノンフィクション作家を称する門田隆将こと門脇護だ。集英社から出した『風にそよぐ墓標』(現在、角川文庫)で6つの家族を紹介したのはいいものの、そのうちの一つの家族からは盗用で訴えられ、門田側が最高裁で敗訴。さらにもう一つの家族からもクレームを寄せられ、文庫化する際は、この2つの家族の章を完全除外するしかなかったといういわくつきの作品である。同人の盗用の実績はこの作品にとどまらず、他の複数の作品に及ぶ。山本七平賞を受賞した『この命、義に捧ぐ』(現在、角川文庫)も、他人の著作物をコピー・ペーストして作成したコピペ作品にほかならない。門田はこうした「疑惑」を突き付けられながら、何ら反論もできず、言及することもない。ただひたすら貝のように押し黙って、この問題をやり過ごすことを待つのみといった態度だ。人間の生き方として「卑怯」であり、潔さに欠ける。上記の作品が一人の作家のメッキを剥がしたという点で、この日は、今後とも思い起こさせる契機となるだろう。

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