森叩きだけでは前に進まない

森元首相への批判がかまびすしい。「辞めろ」コールも同様だ。私はネット上ではごく少数派に見える東京オリンピック実施派の側だが、仮に元首相を辞めさせたとして、では代わりはいるのかという疑問には「辞めろ」コールは何も答えない。考えてもいない。今日付の東京新聞特報面の特集をみても、森元首相のスポーツ分野における重きはそれなりのものがあることは確かだ。その上で五輪実施に向け、汗を流してきたことも事実だろう。問題の本質には、周りに本人の行動を適切に是正する存在がいないことに尽きると思われる。

東京五輪実施を求める私の立場は、単純だ。空手は今回初めて正式種目となったが、次回のパリ五輪では種目から落ちた。今回、東京五輪に挑戦する選手は、この後、オリンピックに出られる保証は何もない。年齢的な制約から、最初で最後の五輪出場となる可能性が高い。中止になった場合の無念さがわかる(推測できる)だけに、そうした立場に固執したくなるのだ。また新型コロナがどのような病気で、どのような対応をとれば感染を極力回避できるかという情報も、1年前に比べれば飛躍的にはっきりしている。50年に一度しか回ってこない世界の祭典開催国として、その責任を最大限に果たすことは当然の義務とも思うからだ。

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