民主主義国家で怖いことは、最高権力者に特異人格者が就任する場合だ。その著名な事例は戦前戦中はヒトラーが統治したドイツに求められるし、現在ではトランプ大統領の4年間を経験したアメリカに顕著だ。私は政党機関紙はしんぶん赤旗と公明新聞の2紙を購読しているが、昨日付の公明新聞に書評の形で、上記の問題が指摘された。「民主主義とは実は脆いものである。かつてのドイツや今日の米国の例が示すように、法の支配を軽視する政治家を、責任ある政党が権力の誘惑や選挙対策上の必要から支持することの危険は決して小さくない」。
私はトランプ大統領をサイコパスチェックリストで正式診断すれば「完璧なサイコパス」、ヒトラーも「サイコパスの範疇に入る」と見ている。問題はサイコパス研究の専門家である犯罪心理学者らが、この事実をきちんと世に発信していないように思えることだ。ヒトラーとトランプに関する事例研究は、サイコパスが政治指導者に就任する可能性のある「民主主義」というシステムを考える上で、今後の教訓とする意味で極めて重要である。