中国共産党100年の年に

ことしは中国共産党が創設されて100周年となる。7月23日が創設の日とされているようだが、記念日は7月1日という。中国のこの慶祝の出来事が強調されればされるほど、内心ヒヤヒヤした思いで見守るのは日本共産党だ。日本共産党も来年7月に100周年を迎えるからだ。つまり、両党はほとんど同時期に創設されたわけだ。もともと日本共産党はいつ創設されたかはっきりしない非合法の中で違法すれすれの中で活動してきたため、実際は1921年が創設という学説もあるくらいだ。その説に従えば、日本共産党もことしが100周年となる。なぜ両党の創設年がこれほど近いのか。答えは簡単だ。100%同じDNAをもつ政党として、コミンテルン(国際共産党)の指示のもとで結成された“兄弟党”だからだ。日本共産党の志位委員長などはこの事実を抹消しようと努力しているように見えるが、血縁はそう簡単に切れるものではない。同じDNAを持つ政党でありながら、育った環境は全く異なる。中国という広大な大地で政権与党としてすごしてきた中国共産党と、日本という戦後民主主義の国で育ち一度も与党の経験をもたない口先だけの日本共産党。この180度の環境の違いが、両党の姿をまったく違うように見せているだけで、本質はもともと同じといえる。つまり、日本共産党はそのまま中国共産党であり、中国共産党はそのまま日本共産党なのだ。かといって、私は中国共産党を非難しているわけではない。あの広大な国をまとめ上げるにはこのような強権的な手法しかないのだろうとも理解している。だがこれからの世界は、民主主義を理解しない国は信頼されない。そのことだけはハッキリしている。中国が世界から信頼され、アメリカに代わる世界のリーダーをめざすのなら、民主主義を取り入れる以外に方法はない。

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