民主主義は手続きに宿る

アメリカ大統領選をめぐる醜態には呆れるばかりだ。トランプ陣営は勝利していたら「民意が示された」といい、負けたら「選挙は不正だった」と言い募る。フェアプレーの精神は無きに等しい。昨日ジョージア州で開かれたトランプ大統領出席の集会の様子が本日付各紙に掲載されているが、トランプがジョージア州知事(共和党)に電話して、2度にわたる再集計(=つまり全部で3回も集計した)をへて決定したバイデン勝利の結果を覆し、同州の選挙人はトランプに投票しろと主張したというが、当然ながら州知事に一蹴された事実が報じられている。トランプのやっていることは、民主主義の完全否定であり、完全破壊だ。トランプの言葉を百歩譲って解釈すれば、自分が大統領職という最大の権力行使の可能な立場にいながら、民主党の不正に事前に言及しながら、何の対策も打てなかったことになる。こんな間抜けな大統領もいないだろう。この日、同人はジョージア州の上院議員の最終決戦投票に向けて応援演説にかけつけたはずだったが、応援の話は少なく、自身の勝利を繰り返したという。こんな「空気」がアメリカ中に蔓延している。アメリカの民主主義を破壊したのはこの大統領自身であり、かつてないアメリカ民主主義の危機にも見える。

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