裁判所の閉鎖性

本日付の読売新聞は、「裁判記録廃棄 資料価値への認識が低すぎる」と題する社説を掲載した。最近よく新聞紙上などでも話題にのぼるテーマで、過去の憲法問題にかかわる著名な裁判記録の多くが保存されておらず、「歴史的な検証作業がほぼ不可能になった」事態を憂慮している。また刑事裁判の記録についても同様で、日本に情報公開の理念が根づいていないことの証左ともいえよう。すでに紙で残す必要もなくなったデジタル社会。収納スペースの問題がすでに存在しない時代に入っているだけに、後世のために必要な記録を適切に残す仕組みが求められる。わが国は時の総理大臣を守るため、不都合な行政文書を勝手に改ざんし、処罰もされないような役所風土であるので、この点にきちんとメスを入れる存在が不可欠だ。

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