嘘をふりまく「ジャーナリスト」櫻井よしこの大罪

右派の論客のシンボルとされている櫻井よしこだが、その主張内容をあらためて精査してみると、お粗末な内容には呆れるばかりだ。本日付の読売新聞にも大きく書籍広告が掲載されているが、彼女がこのほど出した『親中派の嘘』(産経新聞出版)は他者を嘘つき呼ばわりする内容ながら、のっけから自分自身が嘘をふりまいて平然としている本である。その内容はいつもながらのお決まり文句だ。日本が常に批判の対象となる慰安婦問題、南京大虐殺は大うそであり、濡れ衣であり、我慢ならないといった内容である。 旧日本軍は戦争中、多くの失敗や非行を起こしてきた。南京大虐殺はその一例であり、補給もなく進軍させられた当時の日本軍は、現地で民衆から食糧を奪い、欲望のままに現地女性を強姦し、強姦後は発覚を恐れ、始末(殺害)し、遺棄した。それらを含めた違法殺害の数はすでに「万単位」で確定しており、これは旧日本軍関係者自身も認めている数字だ。安倍政権ではこれらの事実を公式に認め、日本の全国紙もごく一紙を除いて、認めている。 たとえ旧日本軍という同じ日本人が起こした不都合な行為であろうと、「事実」は事実として認める。そうした当然の姿勢に立っている新聞がほとんどなのだ。だが日本で一紙だけ、その事実を認めることのできないオカルト新聞がある。いうまでもなく、産経新聞である。 上記の書籍も、同じ産経新聞出版から発刊されていることからわかるとおり、櫻井よしこは産経新聞の社論を自らの知名度を使って、プロパガンダしているにすぎない。 いまの日本の言論界は、こうした事実に基づかない「夢想主義者」たちが幅をきかせる業界になってしまった。というのも、ひどい捏造記事を書いたり、問題を起こした編集者たちが、その罪をつぐなうことなく、のうのうと今も業界で飯を食っている姿は、日本の戦争責任を何ら負わなかった当時の天皇の姿と瓜二つである。 こうした「究極のドリーマ―」たちが主流となるような顛倒した日本社会など、これ以上まっぴらご免である。

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