共産主義は悪だが、今の日本も似たようなもの

中国の国会にあたる全国人民代表大会の常務委員会の会議が昨日開かれ、「香港国家安全維持法案」の審議を再開し、あす30日までに可決する見通しと報じられている。本日付の東京新聞の報道が本質をついていると思うが、中国政府はこの段階に至っても法案の条文すら公表しておらず、審議は密室で進められているという。中国共産党の機関紙『人民日報』によると、香港で日本の「公聴会」にあたるものと思われる12回目の座談会が開かれたというが、「いずれの回も親中派のみが参加した」と報じている。つごうよくこの法案を通すために、正当な法手続きをへていないことが明白だ。もともと民主主義の概念のない共産主義政府に、そのようなことを求めること自体が間違っているかもしれない。ただし香港には多くのSGI(創価学会員インタナショナル)のメンバーも含まれる。共産主義の政体が、自分の政府・組織の延命のために、平気で「人権」をないがしろにすることは歴史の上で明白だ。ただこれは共産主義でなくとも、日本のような本来民主主義とされる国家でも似たような状況がいまは生まれている。政権の延命のために、行政の公文書を平気で改ざんするように命令を下し、その責任を感じた末端の職員が自殺しても、なしのつぶてという状況は、中国政府を何ら批判できるものではない。政権延命のために、「人権」をないがしろにする姿は、見事に共通するからだ。

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