公明党にはよい機会だ

公明党が連立離脱を表明した。26年間(厳密には民主党政権時代の3年間を除く23年)、自民党と協力関係にあった。いったん関係を白紙に戻すという。若い支援者や同党国会議員には与党時代しか知らない人も多いので、ちょうどよい機会と感じる。実際は同党の結党から60年の歴史にあって、野党時代のほうがずっと長い。野党時代は実際は自民党が常に批判の対象であり、そのため、99年に連立政権に参加するにあたっては、会内世論を大きく転換させることに非常に神経が配られた。今回も同じことがいえるだろう。こんごはさまざまな連立政権が誕生する可能性があり、立憲民主党とも政権を共にする時代が来るかもしれない。公明党の支援者としては、相手ではなく、どのような政策実現をテーマにした政権かということが常に問われることになる。

自民党からの連立離脱は、「閣外協力ではない」とするコメントも発せられた。こんご公明党は政治的にフリーハンドを持つことになる。これまで例えば安倍政権下では、安倍首相の歴史認識はおかしいなどの正論だが自民党の足を引っ張るような記事は公明新聞や教団関連メディアに掲載されることはほとんどなかった。だがそのような「くびき」から解放され、完全な是々非々のスタンスを獲得することを意味する。また、与党時代しか知らない同党国会議員の中には、大衆のためという立党理念から外れ、権力に迎合して庶民を足蹴にする行動もすでに一部に見えていた。原点回帰するという意味では、タイミングとしてもちょうどよい。政治は監視されなければ腐敗する。そのような世界であるので、こんごとも支持者らによる建設的な批判意見は絶対的に必要だ。

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