元安倍派を中心とする「裏金議員」らが石破降ろしに騒げば騒ぐほど内閣支持率が上がるという珍妙な現象が起きている。安倍政治に対する世論の反発が今も一定程度残り、それが内閣支持率を押し上げている要因のように映る。こんご自民党内がどうなっていくかは予測がつかないが、安倍時代に我が世の春を謳歌していた面々が、いまでは冷や飯状態に入っているのが明らかだ。産経新聞の腰ぎんちゃくだった阿比留記者や、フリーランスの櫻井よしこ、門田隆将、さらに右派論壇雑誌などなど。いずれも安倍内閣の政治権力の威を借りる形で一時期に権勢を振るっていた面々だ。だからこそ、上記の門田などはいまも高市政権樹立にしがみついている。昨日見かけたあるネット番組では、当人の焦燥感だけが伝わってきた。こんご自民党のトップが高市早苗などに渡らない限り、自民党は本来の穏健保守路線をこのまま進むと見られる。ただし自民党を中心とした政権がいつまで「つづく」かは定かでなく、不確定要素が多い。公明党はこれまで20年以上自民党とともに国政を担ってきたが、いつまでも“補完政党”としての“脇役体質”に安住するのではなく、機会があればいつでも「内閣総理大臣」を出して改革を進められるレベルの本格的な意思と能力を備えるべきだろう。自民党に最終責任を委ね、ニッチな政策で得点をあげてアピールする時代は終わりつつある。またその手法のままでは本当の力ある政治家は生まれない。この国の将来を「担う」という本気の意識改革が各議員に必要ではないか。