本日付毎日コラムで伊藤智永記者が火箱芳文元陸幕長が「靖國神社を国家の慰霊顕彰施設に復活し、一命を捧げた自衛官をまつるようにすべきだ」と主張している事実を紹介し、「考えとして間違っている」と一刀両断している。陸幕長経験者の中にも火箱氏の主張に批判的な意見をもつ人がいることも紹介している。これは先の昭和の戦争と現在をどう立て分けるかという歴史的経緯を伴う問題だが、自衛隊幹部の中に旧軍との一体性を心情にもつ傾向があることは確かだ。現に防衛大の学生らはいまも靖國神社に集団参拝するし、自衛隊幹部らも同様だ。私には戦後処理の不十分さが招いた結果としか思われない。石破首相は戦前に復帰しかねないこうした動きを踏まえ、戦後80年における首相または石破内閣の未来志向の考えと決意を表明すべきと考える。