同じ穴のムジナ

中国のゼロコロナ政策は共産主義の優位性を示す象徴として中国国内で喧伝されてきただけに現政権が状況に合わせて政策を変更できず、上海などで暴動寸前の状況にあるように見える。本質は政権が国民の利益を第一に考えず、自らの政権維持を優先するあべこべな姿勢に宿っている問題だ。同様のことは過去にも繰り返されてきた。ウクライナで過去に数百万単位の餓死者を出した問題も、当時のスターリン体制を維持することを最優先した結果だった。またかつて核実験が東西両国で行われた際、社会主義国の核実験は「平和の核実験」としてソ連などの核実験のみを擁護・賛同した日本共産党なども同じ過ちを繰り返した事例である。いま、一人の独裁者のメンツのために万単位の罪のない人びとが殺され、数百万の人びとの人生がいいように変えられている。本質は統治者として、そこに住む住民の利益を最大優先するのではなく、自分の利害やメンツを優先した結果にすぎない。要するに、すべて同じ穴のムジナだ。実はこの姿勢は、日本で核シェアリングなどと称して、日本を守るなどと主張している面々にも同じことがいえる。核兵器のリアリティを知らず、自分さえよければよいとのエゴイズムから発する主張にすぎないからだ。人間存在を第一優先に考える為政者であれば、当然ながら、「核廃絶」の方向に向かう。核で命を守るなどとんでもない。

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