10代半ばの頃の関心

私が『空手バカ一代』という劇画に夢中になったのは中学2年くらいのことだったと思う。書店で立ち読みしていて熱中し、何冊か買ってきて読んでいたら、若いときに剛柔流空手をたしなんだ父親がつられて読み出し、「面白いから全巻買ってこい」とのお達しが出て、30巻近い冊数が一挙にわが家の本棚に並んだ。当時、この系統の空手道場が全国各地に支部を作り始めており、中学を卒業する春、福岡支部に入門するために父親がついてきて手続きをしてくれた。すでに鬼籍に入った父親の生前の恩をいまさらながら感じる。自宅から道場まで交通の便がよくなかったこともあり、1年半ほどで通うのを断念したが、そのときの縁が40代半ばになって復活し、その後、沖縄空手の取材にのめりこむことになった人生の軌跡は、振り返ると不思議な思いがする。

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