久々に盛り上がる公共対決

選挙のたびに盛り上がる争点の一つが公明党と共産党の戦いだ。世間的には「公共対決」などと言われることがあるが、この四半世紀、両党の対決を観察してきて、今回の東京都議選ではその様相がかなり顕著に表れている。一つはこの秋に行われる総選挙で、日本共産党が政権入りを公言しており、最終決戦の様相を呈しているからだ。今回の都議選は、その“前哨戦”という位置づけになっている。具体的な争点は、ワクチン接種をめぐるもの、東京オリンピック開催の是非、都政の認可保育園をめぐる実績争いなどだが、日本共産党にとっては争点にしやすい状況が生まれた背景事情があるからこそともいえる。その意味では政権の失策に付け入る形で自らを「正義」に見立て、有権者の支持を得ようとする姿勢は時代を超えて全国共通のものだ。ただそれでも日本共産党が当初はワクチン接種に慎重な姿勢を示しておきながら、いまになってワクチン接種の拡大を訴える姿は矛盾するという声が出てくるのはうなづける。選挙の結果が出るのは9日後の7月4日――。

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