大日本帝国の踏襲

終戦間際の日本政府が都合の悪い文書を一斉に廃棄・焼却した事実はこの国の大きな「汚点」である。当時の軍部を中心とする政府は、都合の悪いものは全部消してしまえという自己保身の姿勢に固まっていた。そうした政治姿勢を踏襲したと思えるのが、安倍晋三首相だ。この政権では都合の悪い文書はすべてといっていいほど「廃棄」され、「隠されて」きた。公文書が国民のもの、将来にわたる有権者の所有物であるという感覚がまったく欠落し、いまの自分たちの立場さえ安泰であればいいとばかりに、国民の共有財産をないがしろにしてきた。終戦時の日本政府の言動と同じく、「卑怯者」の行動そのものといえよう。こんな心性の者たちが政治にかかわり続ける限り、この国の政治がガラス張りになることはありえない。まずトップの姿勢から変革されない限り、この国の「悪弊」に変化は生まれない。情報公開は地味なテーマのように見えて、実は政治の「根幹」である。

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