中国の脅威をどう見るか

本日付の産経新聞で、元外交官で作家の佐藤優氏が「世界舞台裏」というコラムで中国について書いていた。米国と中国の外交戦争を「新冷戦」と表現するのは「楽観的過ぎる」と論評し、米国のオブライエン大統領補佐官が語った「中国共産党はマルクス・レーニン主義の組織であり、習近平装飾は自らをスターリンの後継者と見ている」という言葉に違和感を表明している。なぜならスターリン時代にはマルクス・レーニン主義に基づく世界革命路線が健在だったが、いまや本家本元のソ連は崩壊し、世界で連帯して共産主義革命を成し遂げようという動きが存在しない現状を指摘している。要するに、中国は一国のみで行動しているのであり、むしろ「帝国主義国」としての振る舞いとして評価すべきとの主張である。「帝国主義国」は自国の利益になるかどうかがすべての判断基準であって、こうした認識を政策意思決定者が共有しないと判断を見誤る可能性に言及している。もっともな主張であると感じた。

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