鬼畜米英と嫌中嫌韓

新型コロナウイルスが中国国内から発生したことについて異論はない。ただし中国のどの地域から始まったかは正確には解明されていない。必ずしも武漢でない可能性も指摘されている。いずれ正確な事実は明らかになるかもしれない。イラク戦争の始まりの原因とされたことが後に虚偽であったことが判明したような形で。問題は、まだ確定もされていない段階でさも確定したかのように粉飾して、さも事実であるかのように「商売」に使っている売文業者たちだろう。加えて、中国を過度に攻撃する材料としてそれを使っている者もいる。当然、中国の行政の対応が適切でないことは批判されても仕方ないだろうが、だからといってすべてを「敵」認定し、そうした意見に賛同しない日本人まで「内なる敵」などと攻撃している輩をみると、時代相はかなり以前に戻った感を覚える。過去にも「鬼畜米英」などと他国にレッテル張りして敵扱いし、煽った勢力があった歴史はだれもが知っている。それが最近では「嫌中嫌韓」に変化しただけだ。過去の教訓でいえば、戦力の差やその結果を考えることもなく開戦を煽った売文業者らはその責任を取らなかった。こんごもその方程式は何ら変わるところがなさそうだ。こうしたイケイケドンドンの者たちが、「本当の知性」でないことだけは明らかだ。

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