98年政党の負のスパイラル

この九州豪雨で被災者や犠牲者が急増する中、「いまこそ党員拡大を」と本日付の機関紙で時期外れの煽りを続けている政党がある。いうまでもなく日本共産党だ。政治と宗教で次元は異なるが、これが仮に「いまこそ全地区が大折伏戦を」と教団が打ち出したと仮定したらどうなるか。時期というものを考えない無謀な打ち出しとして否定されるだろう。だが日本共産党は同じことを現在、機関紙上で全組織に求めている。その結果は運動のスタートとなる6月にすでにあらわれた。実に党組織の9割が党員拡大の行動にいっさい着手せず、動いた組織はわずか1割にすぎなかった。これは組織論としてみれば、もはや「死んだ組織」である。こうしたコロナ禍のさなかに常識外れの運動を党中央が打ち出さなければならない背景は、すでに同党が切羽詰まった状況に置かれた現実がある。このままでは赤旗日刊紙の発行も危うくなり、政党としての存在すら心もとなくなる。その危機感が、党上層部をして、動かない党員への「強要」となっているのだ。すでに旧日本陸軍のような無謀な状況に陥っている姿だ。小生はこの状況を打開する手段として、このコラムで何度も提案してきた。「共産主義」を掲げた綱領を下ろし、政権批判のための健全政党として脱皮するしかないと。そうなればいずれ与党に迎え入れられる状況も生まれるかもしれないと。

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