櫻井よしこの見苦しい八つ当たり

先日、言論テレビの櫻井よしこが司会を務めた番組がきっかけで、萩生田自民党幹事長代行が改憲論議を進めるために衆院議長人事に言及して問題になった件で、当の櫻井本人が本日付の産経新聞で「萩生田報道に違和感」と題してコラムを掲載している。読んでみると、いつもながらの自己正当化のオンパレードだ。自ら司会をして政治問題となるような映像を発信しておきながら、自らの責任には何ら言及せず、他者に八つ当たりしているだけの見苦しい醜態だ。例えばこの問題を多くのメディアが報じたにもかかわらず、彼女の批判の矛先は朝日新聞のみに向けられている。この点も彼女ら一部文化人の大きな特徴だろう。朝日新聞が「言論テレビ」の固有名詞を紹介せずに「インターネット番組」として引用したことについて、「朝日の引用は曖昧ずさん」「報道論理にも著作権法にも違反するのではないか」など、根拠の乏しい主張をヒステリックに活字にしている。さらに衆院議長について、「議長人事はそれほど聖なるものか」「聖なる存在足り得る権威を議長は築き上げてきたのか」「国民、国家のために粉骨砕身する議長の姿は私には絶えて久しく見えない」などと筋違いの八つ当たりを続けている。この人は何が問題になっているのか本質が見えていないようだ。自身が司会を務めた番組で不用意な政治家の発言を発信し、改憲論議に水を差した行為について、自ら反省する姿勢はどこにもない。終始一貫、居丈高で、夜郎自大。拭いがたいそれらの本質を、彼女は特有の「猫なで声」で見えにくくしているだけの姿に映る。

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