真価問われる農相の正念場

「進次郎が大臣になって永田町の空気感が明らかに変わったよね」。本日付毎日で自民党関係者の声として紹介された言葉だ。党内で発信力が並外れている新農相に期待する向きは大きい。ただし本日付東京コラムなどが書いているとおり、「周りは敵だらけ」だ。農政の仕組みは「農協と、農協の集票力に頼る族議員、農水省のトライアングルに支えられてきた」(東京)。その中にあって、小泉農相が先の自民党総裁選で最初は発信力で注目されながら途中から腰砕けに終わった印象は今も残る。大事なことは「結果」を残せるかどうかだ。第1に「備蓄米を行き渡らせ、米価を下げる」。第2に「コメ増産に切り替える」。だが改革志向の小泉農相、その方向性にある石破首相、それとは真逆の農林族のボスとしての森山幹事長とで利害や考えが対立する。後者は生産者寄り、業界寄りの発想になりがちだが、消費者と生産者、さらに食料がまったく入ってこない緊急事態に備えた備蓄体制強化には増産に転じることは不可欠だ。それには大きな財源も伴う。小泉農相はぜひ公明党を有効に活用していただきたい。

トラックバック・ピンバックはありません

ご自分のサイトからトラックバックを送ることができます。

現在コメントは受け付けていません。