「人間革命」連載開始から60年

1965年1月1日付の聖教新聞で池田会長が小説『人間革命』の掲載を始めて60年の朝を迎えた。

戦争ほど、残酷なものはない。

戦争ほど、悲惨なものはない。

だが、その戦争はまだ、つづいていた。

 この3行で始まる全12巻の大河小説は、戸田第2代会長時代の教団の歩みを中心に描いた作品だ。60年後のいま、戦争が世界から消えることなくいまもつづいている「現状」に思いを致せば、その意義は何ら失われてはいない。元旦付の「公明新聞」と「しんぶん赤旗」(日曜版)はいずれも被団協の代表委員(人物は異なる)に党首が対談する内容がトップ記事となっていた。昨年のノーベル平和賞を被団協が受賞したことに伴う紙面といえようが、この1月8日には公明党の仲介によって、石破首相と被団協の面会が予定されている。さらにまだ首相は決断表明していないものの、3月3日からニューヨークで始まる核兵器禁止条約の第3回締約国会議への日本政府のオブザーバー参加が注目される。石破首相は防災に熱心でこれをきちんと仕上げれば後世の人々に感謝される宰相として名を残すことは間違いないと見ているが、同時に唯一の戦争被爆国として、核兵器廃絶問題を切り離すことはできない。“被爆80年”の年を迎えたこの国で、石破首相のオブザーバー参加の決断を期待している。

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