一昨日、臨時国会が会期末を迎えた。最初の関門は補正予算案が無事に可決されるかどうかだったが、国民民主に加え維新も賛成し、無事に可決された。さらに政治改革3法案も臨時国会を3日間延長した末にぎりぎり最終日に成立に至った。考えてみれば最悪の場合、補正予算が通らず、石破内閣が行き詰まりを見せ、政権が早期に崩壊するという事態は免れた。石破首相自身の低姿勢の国会答弁、さらに公明党を主軸とする一部野党との関係継続、協議深化の流れが功を奏した27日間だったといえる(もっとも自公国協議はすでに臨時国会以前から始まっていた)。石破内閣は予想に反し、支持率は上がりもせず下がりもせずだが、低空飛行で奇妙に安定している状況に見える。焦点は来年1月24日に召集予定の通常国会に移る。最大の懸案は3月末をめどとする予算案成立だが、ほかにも政治とカネをめぐる「第三者機関」の具体的な内容に関する法制化をはじめ、さまざまな重要法案が目白押しとなるだろう。私はこのまま、予算成立後の自民党高市一派らによる〝石破降ろし〟は不発に終わり、そのまま参議院選挙に突入する可能性が高いと見ている。本日付の公明新聞では同党女性局のニュースが1面トップになっていた。その中で同党女性局が選択的夫婦別姓を強烈に主張している状況は、この問題が自公間においても自民党にとってもはや避けて通れない図式となっていることを意味する。おそらく石破政権で「採決」の流れとなるだろう。来年の通常国会は目が離せない。私個人は1993年の細川連立政権以来の31年ぶりの政治的興奮を覚えながらの日々だ。