安倍晋三元首相の国葬儀が行われる1週間前、自民党で安倍氏を「国賊」と論評し、党から役職停止1年の処分を受けた議員がいた。今回の自民党総裁選挙で石破茂氏の陣営にいることは承知していたが今回、総務大臣に抜擢されるようだ。村上誠一郎。この内閣の「安倍政治」脱却を象徴する人事に映る。一方、高市陣営の軍師きどりのデマ屋は早くも「短命内閣」などと揶揄しているが、私が見るところ、一概にそうとはいえない。ひとつは新政権のスタートにあたって公明党との連携がうまく機能しているように見えることだ。その証拠に、新内閣の大臣人事で公明党大臣の再任はかなり早い段階で出ていた。これは自公連携が緊密であることを意味する。さらに自民党総裁選の翌日、公明党大会に来賓出席して挨拶した石破新総裁の15分間の演説は、出席した公明党議員だけでなく、支持者である創価学会員らの胸を深く打つ内容だった。最も困った人たちのために自公が協力して立ち上がろうという内容は、公明党の立党理念とそのまま重なるものだったからだ。さらにその呼びかけは、宗教者としての支援者らの琴線に触れるものであったことも間違いない。本日付各紙によると、総選挙は10月27日に設定された。公明党60周年、党創設者の一周忌を目前とする弔い選挙の舞台装置は整った。