信頼できる政党はどこなのか

国民の怨嗟が自民党に向いていることが静岡県知事選の結果で再び示された。国会審議を通じて自民党に自浄能力がないことを日々発信しているようなものだから当然にも思える。一方でこの状況を大きく利用できるはずの立憲民主が、幹事長自らこの時節に政治資金パーティーを開催しようとして断念に追い込まれた。時代を観る目も、政治環境を洞察する能力も欠如した感覚の人間が党幹部を務めている。さらに日本共産党は、最高幹部の抑圧的行動が原因で、共産主義政党の本来の姿が有権者の目に明らかになっている。これまで上手に隠してきた負の側面が、隠せなくなった結果は当然、同党の衰退に直結する。維新の人気も下り坂のようだ。残る公明党はどうか。自民党に気を遣い、かつ立憲民主にくみする発想は当然ない。必然的に、自民党の動きに埋没する。結局は公明党の独自性、これだけは動かせないオリジナリティーの部分が鮮明でない。どのような未来社会を構想し、どう実現を図る政党であるかがよく見えない。当然ながら有権者には伝わらなくなる。この欄で繰り返してきたが、時代の流れからしても、同党の柱は「人道」でなければならない。必然的に社会のマイノリティに対して優しい政治に向かう。具体的には女性、外国人、LGBTQなどにつづく。「人道立国」には平和・人権・環境のすべてが含まれる。人間が中心の生命尊厳の思想に基づく確固たる政策体系であり、議員はその実現のために“捨て石”となる覚悟で尽力する、職能プロ集団であってほしい。

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