人間の「獣性」との戦い

現在の中東情勢をパレスチナとイスラエルの戦いと捉えると真相を見間違えると感じる。人間の内面にある「憎悪」がエスカレートし、両者が憎悪のスパイラルに捕捉された状況にあることは容易に推察できる。その状況から抜け出すためには、第三者となる周りの知恵が必要だ。そのために国際刑事裁判所(ICC)が双方の責任者に逮捕状を発布し、アメリカがそれを妨害する働きを示している。これらの戦いの本質は、ホモ・サピエンスという名の現在の人類と、その人類の一人ひとりの中に宿る獣性との戦いと捉えるほうが正確ではないかと感じる。その方程式はロシアとウクライナ間にも適用でき、この場合はプーチン大統領というこれまた国際刑事裁判所から逮捕状を発布された容疑者の内面に宿る獣性と、その他との戦いといえまいか。人間には他者を憎悪する野獣的な心理と、それとは正反対に他者を思いやる心、つまり「慈悲」や「感謝」という人間的な側面を併せ持つ複合的な存在だ。前者ではなく、後者に重きを置くホモ・サピエンスに成長していくためには、現実的な知恵の活用が必要になることはいうまでもない。さらに後者に軸足を置いた思想・宗教の存在が不可欠となる。

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