公明党は自らの未来社会像を示せ

昨日付朝日新聞夕刊に「公明党60年」をテーマにした記事があった。公明党担当になって9カ月の若手女性記者が執筆したものだが、冒頭、島根県の選挙取材で記者が耳にした同党地方議員の率直な本音とも思える声が紹介されている。「もうすぐ『還暦』だ。生まれ変わらないといけないな」。さらに「支援者に説明がつかないことが増えてきた。これじゃ『大衆とともに』じゃなくて『自民党とともに』だ」。同党の心ある支援者の多くも感じていることだろう。与党入りして通算20年以上すぎる公明党だが、自民党政治の中に“埋没”したまま、同党らしさが発揮される局面は少ない。けっきょく公明党はどのような未来社会をつくりたいのか、それが鮮明に伝わってこないということに尽きる。同党がどのような未来社会を構想し、その実現のためにどのようなステップを踏むのか。そうしたわかりやすい図式のようなものと、それを実現可能にするための「政治上の卓越した技術」(議員一人一人の力量の総和)が伴ってこそ、同党の存在感は浮き上がるというものだろう。現状はそのどちらも薄いかあるいは見えづらい状態に映る。同党が突破できない“60年目の大きな壁”に見える。

(取材考記)「大衆とともに」 公明60年、原点貫く覚悟を 国吉美香:朝日新聞デジタル (asahi.com)

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