政界のダメ社長

日本共産党の志位和夫議長といえば日本社会で知らない人はいない。知らないのはモグリだ。本人に会ってみると意外なことに実はスラリと背が高い。テレビなどの映像で見る著名人の姿は実際に目にすると違うことが多い。私が唯一すれ違ったのはもう10年ほど前になるが、品川駅の新幹線のホームだった。偶然のニアミスだ。何かの選挙の最中だったので、遊説先の移動だったのだろう。御付きの職員と見られる男性が周りにいた。もう20年以上前、私は自分が書いた書籍がもとで日本共産党から名誉毀損と著作権法違反で訴えられることになり、そのときの原告代表が志位氏だった。当時すでに委員長職にあったが、党の実権は不破議長が握っていた。その裁判はやがて和解で終わり、裁判に限れば私は「無傷」(=賠償義務なし、謝罪なし)で終わった。あれから20年余。いま同党の最高権力者に位置する志位氏は、同党の操縦方法に苦労しているようだ。その原因は昨年2~3月の古参党員2人の「除名」という政策判断の誤りから生じている。志位氏に助言しているのは志位委員長時代のコンビだった市田忠義書記局長(現在副委員長)といわれているが、このままでは志位議長は「政界のダメ社長」で終わってしまうだろう。ひとを大事にしない組織はどの分野であれ継続性をもたない。同党は簡単に人の人生を斬ってしまう体質をもつ。除籍・除名が当たり前の組織だが、こうした体質を改めない限り、「人間主義」の政党に脱皮することは永久に不可能だ。

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