老舗政党が崩壊するとき

自民党の体たらくを最も有利な政治環境に“転化”できるはずの日本共産党がぱっとしない。外部に果敢に打って出るべきタイミングでありながら、昨年はじめの除名問題や党大会でのパワハラ発言などの党内問題で失策を重ねているからだ。外部の者が客観的にみれば「内紛」だが、これはこの党の100年以上におよぶ組織体質にからむ問題だけに、簡単ではない。同党では地方議員の離党が相次いでいる。大きく報道されることはないが、先日も青森市議や埼玉和光市議のニュースが断続的に流れた。しんぶん赤旗の購読者の激減も大きな課題だ。政党助成金をもらわず、他党にそのまま「献上」している形の同党は、機関紙収入やカンパなどが主な収入源であり、いずれも党員減少と機関紙購読の減少で頭打ちの状態だ。さらに高齢化の問題がある。現在の活動家の多くが70代・80代に固まっており、毎年、亡くなっていく。つまり目減りする。一方で、若者といえば2世が多い。これはと思う30代40代の2世活動家は、すぐに地元の議員候補となる(そうならざるをえない)。そのため適性診断や能力に目をつぶる形で議員になると、結局、問題を起こしてその地域の党勢を大きく衰退させる結果となる。さらに現在はその候補者を確保することすら困難という「次のフェーズ」に入っている。加えて、機関紙を配る人、集金する人も高齢化により減る一方だ。私は25年以上の赤旗購読者だが、最近は集金が途絶えがちで、3月分の集金はおろか、2月分の集金さえ来ていないと家の者がぼやいている。同党は「総末期現象」に見舞われているような気がしてならない。

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