共産党の終わりの始まり

私が日本共産党の取材を始めたのは政党機関紙記者から独立した97年以降のことだった。「別冊宝島」という媒体の特集がきっかけで、その後も断続的に取材を続けた経緯がある。20年ほど前の時代であり、同党が2度目の躍進期(97~2000年ごろ)を迎えたころで、いまよりずっと党勢は強かった。その結果、内部告発という現象もそう多いとはいえなかった。イレギュラーに起こるといったレベルだった。それから四半世紀。最近では時代がまったく変わったことを実感させる。ひとえにSNS時代に入った環境要因も大きいが、最近は告発者の動向をフォローするのに頭と体が追いつかない状況で、日々の関連ニュースもその量がまったく異なる。一つの伝統ある組織が内部の「芯」の部分から崩壊を始めた現状が手に取るように伝わってくる。5年後に同党勢力は半減、10年後には4分の1勢力になる。最近取材した元党員は実感をもとにそのように予測した。現在の国政野党勢力(特に55年体制時代の革新野党)は、日本共産党の存在抜きでの立て直しの必要性という観点が不可欠になる。

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